『私たちが通ったアメリカの学校ー小・中・高校フィールドワーク』(2011年自費出版,ISBN 978-4-901242-95-0)本書に描かれたのはアメリカの普通の公立学校の生活.あれから早10年・・・みんな元気にしているかな?学校はどうなっているだろう.2012年3月コロラドの春の日射しの中で『私たちの学校の今』を見つける旅が始まった.アメリカ庶民の素顔に迫る写真満載の続編スタート.Time goes by fast!

2012年7月5日木曜日

Spanish is first!!

私が日本語を覚えて、みんなの英語を助けてあげるの」(p311)


食べ過ぎ厳禁ですよ〜〜
本書の最重要登場人物であるG一家。スーパーの新店舗開店(前回のお話)で大活躍のW君に続いて、今回はすぐ下の妹Bさんである。
アメリカに来てG家の子どもたちと知り合って半年くらいたった頃、3人組(W君、Bさん、Cさん)から日本語を教えてという申し出があった。そのときのBさんの言葉と表情)は今でも鮮明に覚えている。素直で無邪気、ちょっと古いかもしれないが “おきゃん” これが彼女にぴったりの言葉だった。でも見るべき所はちゃんと見ているし、意外に堅実なところもあった。天真爛漫を絵に描いたようなあの子がどのように成長しただろう。再会が楽しみだ。

子どもたちの夜遊び(本ブログ第2話:おとなのあそび)の翌朝、私はG家を訪問した。Bさんと感激のハグの後、思わず口がすべってしまいました(本当はわざとだけどね!)。
「う〜ん、なんだかずいぶんスタイルがよくなった(better??)ような・・・」
「そうなの〜〜(言わないでぇ〜恥ずかしいよ〜)。あのころみんな(=うちの子たち)から『そんなに食べたら太るよ』ってしょっちゅう言われてたんだけど、全然気にしなかったよ。そしたらこんなになっちゃった。あ〜あ、言うこと聞いておけばよかったな〜〜」
彼女には婚約者がいる。もう5年越しのつきあいで、来年には結婚の予定である。
「結婚式目指してZumba(ズンバ*ラテン音楽にあわせて行うエクササイズ)に通ってるよ」
愛が彼女をようやく目覚めさせたらしいが、あと1年では・・・マンゴーをむいて一個ぺろっと食べてるようじゃ前途多難だな!

Bさんは目下コミュニティカレッジで、スペイン語教師目指して勉強中だ。婚約者が働いて、その費用を援助している。自分が仕事に就いたら、今度は彼がカレッジに行く番なのだそうだ。この計画を聞いて私は感心した。おきゃんだけど堅実、全然変わっていない。どころかすばらしく成長している。

朝帰りでみんななかなか起きてこないので、Bさんと私は2時間近くおしゃべりした。彼女の英語は非常にわかりやすく話が弾んだ。英語でこんなになめらかに話し合えるというのは、私自身初めてのことだった。私はBさんがスペイン語教師を目指していることに興味を持ったので、単刀直入に尋ねてみた。
「今、何しているの?」
「カレッジでの勉強とアフタースクールで子どもたち(中南米系)にスペイン語を教えてる」
「へ〜私も同じようなこと(ヤッチャル&U-18@東広島市)してるよ。私は母語じゃなくて日本語(第二言語)の方だけど」
「そうなんだ〜!!同じ(ような)ことしてるなんて、なんかうれしいな」
「なんでスペイン語教師になろうと思ったの?」
「だって、アメリカの学校に通っていると、みんなスペイン語できなくなっちゃうんだもん」
「そうか。でもBさんのスペイン語はすんご〜〜く上手だよ」
「うちは親が厳しかったからね。というかお母さんはスペイン語しかできないし」
「自分の英語とスペイン語についてどう思う?W君もそうだけど、これだけ両方きちんとできる人って、アメリカでも珍しいよね?」
「そうかなあ。まあ他の人よりうまいとは思うけど・・・でも今でも時々、あれ、これって英語でなんて言うんだっけ?あれ、スペイン語ではどう言うんだっけ?なんて、頭の中がこんがらがっちゃうんだよ」
はあ、彼女にしてそうなのか。バイリンガルとはなんと険しい道のりか・・・
「結婚して子どもができたらどうするの?」
この質問には、間髪入れず答えが返ってきた。
Spanish is first!!!
Bさんは、アメリカに住んでいる人には珍しく(?)、世界のいろいろな文化に興味を持っている。目下の関心はインドのようだが、心の片隅には常に日本がある。彼女に「日本に来て小、中、高校で英語を教えるプログラム(ALTなど)があるよ」と言うと、
絶対行きた〜〜〜〜い
目を輝かしていた。彼女ほどの適任者はなかなかいないのではないか。晴れてデイプロマがとれたら、ぜひチャレンジしてね(彼の理解が必要だけど・・・そこは応援するよ)