『私たちが通ったアメリカの学校ー小・中・高校フィールドワーク』(2011年自費出版,ISBN 978-4-901242-95-0)本書に描かれたのはアメリカの普通の公立学校の生活.あれから早10年・・・みんな元気にしているかな?学校はどうなっているだろう.2012年3月コロラドの春の日射しの中で『私たちの学校の今』を見つける旅が始まった.アメリカ庶民の素顔に迫る写真満載の続編スタート.Time goes by fast!

2012年10月25日木曜日

給食にあれが・・・日本でもね!

公立学校のランチの現場にファストフードがこれほど食い込んでいるとは・・・日本の学校給食しか知らなかった私は本当にびっくりした(P180)


E小カフェテリアの配膳カウンター(野菜が見える!)

 本書の中で一番読破(?)率が高いのは、第4章のスクールランチらしい。小学校の教員をしている友人は「他は(厚すぎるから)まだだけど、ランチの所だけ(?)一気に読んだよ」

 本書に書いたように、あの頃、アメリカの学校の食の現場は、『(子どもの食生活としては)信じらんな〜〜い』ことの連続だった。メニューの貧弱さ、油脂、砂糖、塩分の氾濫、悲惨な残飯バケツ、使い捨てフォークやスプーン・・・中でも一番驚いたのが、M中、H高でのファストフード出張販売(毎日)、E小での週1回ピザランチ(PJPizza)だった。
「これでいいんかい?日本じゃこんなこと(学校給食にファストフード)絶対やらんぞ!!」ちょっとだけ日本の学校給食を誇りに思ったりしていた。

 ところが、これは完全に私の認識(というか情報)不足だった。最近になって本書を手にした友人から、貴重な情報が送られてきた。実はその人は、世界に冠たるファストフード会社のベテラン社員(店長経験者)である。内部事情は知り尽くしている。私があらかじめ、ファストフードについて触れている部分に付箋をつけておいたら、
「何はともあれ、そこには目を通しました。反論ではないけど、こういうこともあるので知っておいてくださいね」
仕事に対する情熱と愛情が溢れるメールが届いた。本当にありがたいことです。もつべきは良き友ですね!!
 
 その人がある店の店長をしていた頃、その店では近所の幼稚園に10年以上、週1回、ランチ(給食)を配達していた。さすが世界を席巻するファストフードカンパニー!!日本でも、ちゃんと(?)やっていたんですねえ。とは言っても、これは企業戦略ではなく、幼稚園と保護者の方から要請があり、始まったということだ。どうしてそのような希望が出たかは聞いてないが、これはもう時代の流れかなと思う。10年以上続いたというから、本当に根強い人気があったようだ。ただし、企業としては“採算には目をつぶる”という状況で、無条件にWelcomeの仕事ではなかったんだとか。
 う〜む小、中、高校ではなくて幼稚園かあ。確かに公立学校ではなく、私立幼稚園、しかも普段からケータリング給食(自校調理でなく)なら、問題なくできそうだ。きっと子どもたちは大好きだろうから、大喜びでよく食べたのではなかろうか。でも週1回というのは、私の感覚では多い感じがする。ちょっと調べてみたら、週1回ではなく、月1回とかイベント給食としてというのなら、結構やってる幼稚園があるようだ。これなら、たまには目先が変わって楽しいことだろう。

 その幼稚園給食には後日談がある。ある年の3月、アルバイト希望者が多数その店を訪れた。友人店長は、なんで募集もかけてないのに来るんだろうといぶかった。なんとその応募者たちは、幼稚園で毎週1回あれを食べていた子どもたちとそのお母さんたちだったのだ。子どもたちは、高校に入学してアルバイトができるようになると、いの一番にその店にやってきた。
「幼稚園の時、きびきび働くおにいさん、おねえさんを見て憧れ、絶対に自分も店員になりたいと思っていた」
加えてお母さんたちも
「子どもが大きくなってアルバイトができるようになったら、絶対にあそこでやりたいと思っていた」
この人たちは、仕事へのモチベーションが非常に高く、たいへん優秀な働き手となり、その年、その店がチェーンの中の優秀店舗に選ばれる原動力になったそうだ。

 友人店長は、メールにこう書いてきた。
商売一辺倒でなく、地域に根ざした店づくりをするとこんな事が起きるんだな~と考えさせられました。郊外型の店舗では地域密着型の店舗運営が、どれだけ大事で将来役に立つか・・・」

 本書の中にも書いたが、私は何でもかんでもファストフード断固反対派ではない。食べるときは結構楽しんでいるし、便利な存在として利用している。渡米前は、すぐそばの大学構内にその店があったので(そう言えば、ここでも学校現場に進出しているなあ)、近所の子どもをたくさん引き連れて食べに行った。なんせ田舎なので、それくらいしか楽しみがなかったのだ。大学に出店した店が、地域の子どもにも楽しみを与えてくれた。
 とにかく、上手に利用しよう!!食べ『過ぎ』は絶対禁物です!!!